テキスト2003
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こLみと円いろあいしゅろ,勺〈かぜ風が右から左へ通り抜けるような清蓄積を知る木々の新緑が、まだ濃緑に変わらない頃、京都の植物園の蓄積園で赤系統、黄系統、白系統と様々な色相の蓄積が咲く。多分百種以上、二百種類をこえるのかもしれない。子供達が花を知るのに最適な季節である。そこで色や形を覚え、匂いも知る。私達もあらためて蓄蔽を見直す機会でもある。何万種もある蓄積は一つ一つの品種名は覚えきれないが品種の大まかな系統は知っておきたい。蓄積に関する文献は沢山あるが、少し丁寧な植物図鑑なら、原種から現在の栽培品種に到るまでの説明が要領よく記されている。露地咲の蓄破が切花として多くなる初夏は蓄額だけを何色かとり合わせていけられる季節でもある。作例ではアンダルシア(赤)にハロウィン(ピンク)の二種に椋欄竹の葉をとりあわせただけの盛花だが、赤という暖色の花なのに何となく涼しい風を感じる。椋欄の葉がその感じを強めているのだが、実際には蓄破の葉がくっついたり重なり合ったりしそよないよう注意している。だから微涼感がある。花器花材蓄蔽二種椋欄竹の葉濃紺色縁取乳白色花鉢11

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