テキスト2003
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あやめアイリス(ダッチアイリス)花型草型副流し花器灰青色紬水盤アイリスは学名のイリス(菖蒲科全体)の英語読みだが、日本ではダッチアイリスのことを単にアイリスとよんでいる。菖蒲科の植物は一般に葉が平たいが、ダッチアイリスの葉の断面はV字形になっている。従って他の菖蒲科の植物(杜若や花菖蒲)のような葉組にはならない。ダッチアイリスでは、葉のV字形の内側に花茎を包み込んで一組としていけていく。この場合葉は三枚づつになるが、例えば副の@の葉は、留や控のように短く枝どりしたときに残る湾曲した長い残り葉を組みこんで副流しの形をとっている。一一月になるとダッチアイリスは紫色の他に、白花種や黄花種も出るので、三色をいけまじえると明るさのある早春の生花となる。6

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