テキスト2003
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λ,晶tNdULi引いYで、胴が左右に張っていて、紬梅擬の横枝を生かしたくて、大きな花瓶に椿と松を取りあわせ、横長の花塑にいれてみた。花器の高さは薬が掛け分けになっている。白い紬薬は厚く掛けられていて深みがあり、梅擬の赤い実との写りがいい。真横に盤珊に伸びた枝と器とのバランスをとるために、白椿を花器の口元から前方へ丸くかためて出し、松の緑を花器の真上やや左寄りに加えた。写真に撮ってあらためて見ると、右に長く出した椿の枝が梅擬にからみすぎているのと、松の高さが梅擬の強さを弱めていることに気づく。中央の椿のかたまりと梅擬だけにしたほうが、強い印象の花になった。ただし、松の緑が入ることで、山の空気を感じる花になる。大自然の中には多くの樹木があるが、その中で百木の長とされる松。その品格と、自然の空気を一杯に吸い込んだような美しい緑色が加わることで、他の花材の表情にも凍とした竪張感が生まれる。花器、花材の取り合わせと花型の作り方によって印象がずいぶんと違って見える。いろいろと工夫しながら自分のものをつくっていくことは、困難ではあるが自分を磨く上で大切な要素だと思う。花器鉄絵掛分一星空清本保孝作lnu 梅C‘.d擬椿和則松

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