テキスト2003
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食車の果物には花をそえて日本の梨は丸。西洋の梨は達磨型。中国のも達磨型。作例の梨は洋梨、だが、かなり丁寧に育てられたようで美しい赤に色付き形も良い。洋梨にそえたのは黄花コスモスである。この頃売られている小型の鉢植えの草花は、小さく薄い黒のポリ容器が使われている。容器から抜き出して土を落としてクレラップに包むと、こんな木寵にもとり合わせとして使うことができる。花器として使った木龍はダプリン(アイルランドの首都)で買った。面白い細工で、林檎の断面に切られた一枚の板の内側を、糸いとの鋸−』で渦巻状に切り、物をのせるとその重みで中央部が下がって策のようになるのである。欧の絵画にも果物と花というとり合わせはよく使われる。そんな絵がよくリビングルlムにかかっているが、絵でなく実物を飾った方が家族に対する心理的な効果は大きいだろう。又日本にも盛物として根菜類や青物、果物(大柚や仏手柑、瓜など)を盆に盛って床の間に飾ったが、もっと気軽に花をとり合わせ食卓に飾れば、食べる楽しみだけでなく、会話もより豊かなものになるだろ、っ。花材洋梨黄花コスモス花器木製龍9

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