テキスト2003
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ひおうぎはヲおろ槍一扇ネリネ花型株分け花器白磁水盤祇園祭にいけていた槍扇は、夏の盛りに実をつけ、秋口には大きくふくらむ。実の袋の中には実が入っているが、まだしっかりした黒には色付いていない。秋が深まると袋は枯れ色に変わって破れ、真黒で艶々した鳥羽玉が現れる。玉の大きさは五i六、汁。花の季節から、実ができ、袋がはじけて烏羽玉が見える頃になるまで季を追っていける楽しみのある花材なので、テキストにもよく使う。この作例では、実の花茎についた葉は使わず、鳳風という品種の槍扇の葉を使っている。実の槽一騎一種の生花では彩りに乏しいので、株分けにして他の草花をそえる。この作例ではネリネをとり合わせたが、花屋では葉が手に入らないので、仮葉として著技の小葉を留側にそえている。開花後に葉の出る僅芹花も同様ないけ方になる。子株王株回10

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