テキスト2003
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りんどうこよみアがリカ山牛芳牛芽は菊科の食用植物だが、山牛募は山牛芽科l山牛芽属の植物で、日本の山牛募は北海道南部から九州まで分布自生している。アメリカ山牛努は、名前通り北アメリカ原産の草本で、明治時代に渡来し、以後急速に繁殖して野生化して全国各地で見られる。大きいものでは幹の太さが五Yほどになり、高さも二伝ほどになる。茎は紅色で、水々しい緑の葉色との対照が美しい。初秋頃から結実した実が色付き、まばらな葡萄の房のよ、つな粒がふくらんでいく。はじめは淡緑色からピンク、中秋には黒っぽい濃紫色まで成熟する。以前は自分で見付けて切ってきたものだが、ここ数年来切り花として花屋でも売られている。業色と紅色の茎、そして可愛い葡萄の房のよ、つな実が童話的な感じなので好まれている。その上に野生化した帰化植物として人目に触れることも多いので季節感もあるようになった。家元の稽ぃ円場でも時々使っている。作例では初秋の感じを深めるよ、つにと、真紅の鶏頭、そしてアメリカ山牛芽の色りん彩どう最γ乞ひき立たせるよ、つに濃紫の龍婚をそえている。アメリカ山牛芽は見慣れた秋の野草としての一面を見て作例のような日の自然をいけることもできるし、童話的な姿をとり上げて様々な色の洋花ともとり合わせることもできる多面性をそな‘えた花材である。花材アメリカ山牛募鶏頭龍謄花器茶色紬横長水盤九月九日は重陽の節句、平安時代に巾同文化の影響で宮中で菊花宴が行われるようになった。その頃の暦は旧暦で、今年の旧暦九月九日は現在の新暦(太陽暦)の十月四日に当たる。ところで来年の旧暦九月九日は、新暦の十月二十二日ということらしい。旧暦の九月九日が何故新暦の十月の二十二日にずれこむかというと、旧暦では二月が二回あって最初の二月ともう一月間二月が入って、旧暦の一年は十三ヶ月の年もあるのでそうなってくる。現在の私達は太陽の運行を基準にして一年を三六五・二四日として暮らし四年に一目、二う月るうをどし二十九日までとして、その年を閏年としているが、旧暦の一年は月の運行を基準にとっているので三五四日にしかならない。新暦と旧暦の一年は十一日の差がある。そこで一/Tτ士二ヶ月の年を三年に一度作って、その一月を閏月とし旧暦とは・・9

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