テキスト2002
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パイナップル2作花屋で小型のパイナップルが切り花として売られていたので5本買って帰り、私はそのうちの3本を使って投入にした。実は直径約6センチ実の長さは宰輔の葉も入れて約日センチ程度でかなりの重量がある。約ωセンチの茎に鋭い刺のある細長く堅い葉がついていて、葉の縁は白い覆輪になっている。とりあわせた胡蝶蘭は、春の花展の折に他の席で使われていたのがあまりに美しかったので花屋に探してもらったもので、大きめの鉢植に5本の茎が立ち、それぞれが数本に枝分かれしていて一鉢で約三百輪ほどの花が咲いていた。そのうちの一本を切ったわけだがこの一本に約日輪の花がついている。濃いピンク色の花は小型だが集合した姿からは、溌刺とした美しさを感じる。パイナップルと胡蝶蘭というトロピカルなとりあわせをいける花器に、スウェーデン・ガラスの花瓶を選んだ。このガラス器は分厚い無色のガラスの内側にブルlの薄いガラスが重ねられていて、角が丸い三角柱を少しねじったよ、?な形をしているので、見る方向で中のブルlの形も変化する。水のゆらぎを形にしたような擦の上で熱帯の植物が涼しそうにおさまっている。水の中が見えるので胡蝶蘭以外は浅めに止めている。胡蝶蘭と投入に和則10

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