テキスト2002
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まれの芸術家ラテイファ・トゥジャーニ女史が花展会場に来て、モロツコの生活文化を説明してくださった。王宮のあるラパトでは詮埠にヤシが植えられている。また内陸部のマラケシユに行くと、まずナツメヤシの林が迎えてくれる。ラティファさんのきっ伝統的中庭には様々な樹木、果樹、草花が植えられていた。マラケシュの郊外にメナラ庭園という側年前の王様がつくった広大なオリーブの庭園があるが、そこには日曜日になるとぞくぞくと家族連れがピクニックにやってくる。私達が訪れた時もオリーブ畑の土の上で楽しく鍋を囲んでいる人達がいた。京都なら御所の芝生でお弁当を食べるような感覚だろうか。「モロッコ人は一般的に草花よりも樹杏乞重要視しますが、私は日本に行って、花も含めた植物全般に改めて興味を持つようになりました。」日本にも来たことがあるラティファさんはこう付け加、えた。さて、私達が活けた印作のいけばなはモロッコの人達にどのように映ったのだろう。花展3日日の朝に、ラパトの3歳から6歳の子供達が加入、学校の先生に連れられて見に来てくれた。「日本では3月3日に女の子の成長を祈る雛祭りというのがあって、桃の花をいけてお祝いするんですよ。」日本から持参した桃の花とお雛様を前に説明したあとで、子供達は先生の誘導で行儀よくやや緊張気味にいけばなを見てくれた。蝶や10

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