テキスト2002
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かりん小手盛一種挿仁子株のチューリップの絵を大きくわかりやすくすると左の図のようになる。図例では真、副、留の三体になっているが、花二輪の場合は、真と副に使い、留は大小二枚の葉を組み合わせていける。花型垂体副流し花器八角形花梨筒小手強は長くのびて枝先が垂れ下がるのが特色なので、それに従って枝ぶりの優突な曲線を生かそ、フとすると、垂体副流しの花型となる。それは同じ蕎薮科下野属の雪柳にもあてはまる。四頁の株分けの小手強も、この頁の小手強も枝先の垂れる副流しだが、きちんとした行の花型ではその良さが生きてこない。この作例は三本の小手強でいけ上げている。その三本を様々な角度から形を見きわめ、まず真、副の枝作りをする。次に真と副の大きく開いた二枝の聞をうずめる枝と副の右前に出る胴の働きをする枝をそえ、残った短かい枝で留、控を作る。それだけで十分な一瓶の垂体副流しとなる。5

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