テキスト2002
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(第‘ニ種郵便物認可1985年日月お日)桑原専慶流いけばなテキスト師号2002年3月lH発行(毎月1回1日発行)桑原専慶流家元発行定価五OO円土の中から虫がもぐもぐと||啓塾ヶ「ホッホチャン、これ知ってる。チョlチョや」ホ「よおく知ってんのね。このごろちょっと暖かくなってきたでしょ。そしたら、いろんな虫が木の穴や土の中から出てくるの。そしてね、そんなHのことを啓塾というの。わかった?」ケ「::::・?」ホ「それからお花も沢山咲くでしょ。このお花はポピlっていうの。云ってごらん」ケ「ーーーム小ピl」賢こそうな顔で答えるのを聞いてホツホチャンは、又一つ花の名前を覚えてくれたかな、と嬉しそうな顔になる。健一郎はこの花を見ながら、ヶ「これは(黄色の水盤)お母さんのや。お母さんが買うてきはったんや」ホ「そう、お母さんが見つけはつたんやね。ケンチャンこの花器好きなんでしょ。蹄ったら同じようにいけといてね」ヶ「うん、そ、?する」だがあまり自信はなさそうである。子供達がどんな花器が好きなのか一度選ばせてやりたいと思う。私が健一郎の年頃、はじめて自分で選んで買ってもらった陶器は薩摩焼の赤い達摩の絵の湯呑だった。いい趣味ではないがいつまでも忘れない。

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