テキスト2002
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水仙七本の株分け花型株分け花器赤茶紬水盤中国に「天仙、地仙、水仙」という言葉がある。この花こそ水の中の仙人に比すべき高潔な花である、という意味だが、まことに水仙は美しくやさしく雅趣の深い花である。水仙は十一月より二月ころまでいけられるが、初花のころから盛季のころまで、その自然の状態を花型に写し取っていける。初冬の時季の水仙は、あまり葉を’v玉、’v。 携めないで、細身の姿にいけ、花の数も少なくし、花の高さも葉よりも低くする。一株いけなら花一本葉組二、花二本葉組三、花三本葉組五までがまた、株分けにする場合、普通子株には横へ流れる草型副流しに中も広するところを、花一本葉組二くらいで真の花型にし、初冬らしい静かな風情を表現する。葉のくせの少ない株のしっかりしたもを選び、足元の白いかぶ(袴と呼ぶ)を抜く。袴を抜くときは軽くもみほぐしてから、花、中側の葉、外側の葉の順に抜きとる。袴を軽くもみほ向然の状態を観察すると、外側の葉のほうが内側の葉よりも長くてとがわかる。葉組をするときもそのように組み直す。水仙の葉組i莱先もしっかりしているこた2枚と向かい合わせになるように外側と中側の葉を、長短をつけて重ねたものを2組つくり、それぞれ凹みのある葉の内側へ軽く撰めておく。そうすると業組が密着する。袴に葉を入れる。2枚重ねた葉の足元を斜めに切り袴にさしこむ。全体の姿を考、えて適当な高さになるよう袴の位世をきめる。水をつけておくと入れやすい。次に反対側の2枚をいれる。や②④VU①③ゆっくりとさし入れる。この時葉をはり足元を斜めに切って、先に人れ逆さまに持ち、下から上へさし入れるようにすると葉を痛めずにすむ。袴の下に、さし入れた葉が見えれば下部より引くといい。llv ハハ6

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