テキスト2002
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ふうとうかずら胡械の実レッドペパl(赤胡根)が花屋で売られるようになるとは思いもよらなかった。つぶしてみると確かに胡楓の匂いがするし赤い果皮の中にある種を噛んでみると辛みもある。香辛料としての胡根はよく知られているように紀元前五世紀頃、印度からアラビア経由でギリシアにもたらされている。生熊7」しては茎が木本化する常緑の宮荏植物で節の部分から根を出して他の樹木にからみついて成長する。花は十句ほどの下垂する棒状の軸に咲き、実は作例で見るような房になる。このレッドペパ!とよく似ている風藤葛は日本の関東以西の太平洋岸の林の中で向生している。匂いや辛みはないが薬草となっている。作例ではレッドペパ!と同系色のヘリコニアととりあわせてみたのだが奇妙な花型である。ヘリコニアは芭蕉科ヘリコニア属の植物で故郷は熱帯アメリカで二OOから二五O種ぐらいあると考えられている。日本でも一年中その何種かが売られている。近頃では小型品種もあり雪白にも用いられている花材の一つである。花材レッドペパlヘリコニア花器中東花文花瓶11

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