テキスト2002
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むくどり白ほと糸とぎ菊す日ととざす烏丸通のプラタナス八表紙の花vプラタナス|す鈴ずか懸けの木ーは京都の中心にある烏丸通の南から北まで街路樹として植えこまれている。春、裸木から新芽がふき出して、夏には生い繁っていい木陰ができる。夜になると小鳥|多分椋鳥ーが泊まりに来て賑やかに鴫る。秋になって葉が黄ばみはじめると丸い実が落ちてくる。大きい枯葉も拾ってきて、とり合わせの足しにもなる。この投入もその一例である。晩秋、枝が刈りこまれるまでにと真赤なアマリリスをそえて、来年も又元気で、といういけばなである。花材プラタナスの葉と実アマリリス花器白色粕手付花瓶丸葉の木(通称満作)の色付き方は一枝でも様々に変わっている。黄色、茶色がかつてくすんだ緑色、朱色、赤もあり黒み強い濃紫色。この投入でも二枝だけで随分華やかな色彩である。とり合わせには句の糸菊に杜鴎草をそえた。無難だが親しみのもてる盛花である。丸葉の木は、その華やかさを見せるように表向きにした。花材丸葉の木(通称満作)杜賠草花器濃紺紬深鉢枝で色々な赤八2頁の花v2

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