テキスト2001
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花型行型花器染付深鉢一口(いもあらい)の蓮池がなくなってから蓮をいける機会が少なくなった。花屋で手に入るのは小型化された茶碗蓮なので、いけていても蓮本来ののびのびとした力強い生命感は味わえない。茶碗蓮だけしか手に入らないとなると、いつの間にか蓮から遠去かつてし宇品、っ。作例は久しぶりに切ってきた一人前の蓮である。開葉三枚(真・副・留)、撞木葉(坦、花(真囲・胴沈み)、義葉(控)、蓮台(見撃と最も基本的な行の花型にいけ上げた。真囲の花は開花であるべきなのだ。開花を待つ余裕がなく写真にとったことをおことわりしておく。花器は古い染付で、大きさも深さも蓮の葉に丁度見合っている。この生花の真の葉の直径は四十村ン高さは九十句。注意深く水揚げしたので数日間いきいきしていた。7 蓮

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