テキスト2001
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風船表紙の花V和則困層の器〈2頁の花〉和則真夏の太陽にもめばす、か細い巻きひげと、小さな白花をつけた茎を伸ばして、何かっかまるものを探している。風ふう‘船せんか葛ずらは花が咲いたあとすぐに果実がふくらんで三個ほどの風船状となりぶらさがる。作例には鉢植から実付きの良さそうな茎を一本根気よくはずして使っているが、下の方は実が大きく、上の方はまだ実が小さい。そして蔓の毎珊近くには米粒ほどの四弁花がついている。風船葛は世界の軌H脅から亜熱帯に野生化しており、中国では全ぜん草そうや種子が薬に利用される。ムクロジ(無患子)科に分類され、この科には実が食用となるレイシやランプlタンなども含まれるが、風船葛の実の中にはハート形の模様のある黒い種子が三個入っているだけで食べられない。青いガラス器に細い枯枝を固定しておき風船葛の蔓をからめている。その下で前方へ出ながら直立しているのは蘭科のアルポフィルムで中央アメリカ原産。英名ヒアシンス・オーキッド。和名は蝋号1燭、〈蘭らん。緑の風船との対比が美しい。先?をの角皿は南国の海でとれる貝を薄くスライスしてつくったもので、グラスを使って四段重ねにしてみた。青色と水色のデルフイニウム・ベラドンナを挿して花の算手』つくった。葛〈2

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