テキスト2001
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花持そして花器もこの花の配色と持味を損なわないものが必要である。となると白と青のあっさりしたデルフト焼の花瓶ということになる。この花をいけた過程を文章で説明するとまわりくどく、考えこんでいけたように感じるかもしれない。だが、実際には花屋でエピデンドラムを手にとったときからいけ上がりの姿は感じとっていたのである。この作例で、とくに気を使ったのは蕎薮の葉の捌き方である。良い位置に形良く、多過ぎず少な過ぎないように挿さなければならない。形良く蕃綴の葉が配置された一例である。花材エピデンドラム白蕃薮花器デルフト焼花瓶(オランダ)白い花は主材としてよく使われるが、脇役として他の花の色をはっきりと際立たせるためにとり合わせられることも多い。だが、ただ白ければいいというわけではなく、その花の持味が違和感なくおさまるものでなくてはならない。一貞から四貞まで副材として白い花をとり合わせているがそれぞれうまくおさまっている。花材アリウム・ギガンテウム・フィロデンドロン・セローム、トルコ位相梗天日彩大鉢頁の花〉白い花〈44

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