テキスト2001
34/146

そ・勺花型副流し花器灰白色粕深鉢桃の生花には、雛の節句の花としての多くの伝承がある。花型では一般に梅のような草の花型の護事変化形は避けて、すんなりと柔かな枝の線が見せられる行の花型、或は草の花型でも草の真といったおとなしい花型を求めている。作例はそれに従って草の花型の副流しを選んだが、副流しの基本的ないけ方である。一把の桃の花束の中から、脇枝の多いものを選び、中程から下の枝を切り払って真と副と胴の大まかな形を想定して形作って挿す。留にはやや変化を与、えられるような枝を使って単調さを破っている。桃は二月上旬から促成開花させたものが売られているが花落ちが多いので丁寧に扱わなければならない。そろそろ座禄も出はじめるが、その変った枝振りもいけてみたい。』工凶l桃6

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る