テキスト2001
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みや−−taAすそうせ、蔦年青花型九葉一果花器海鼠糊水盤家の庭に三種の高年肯を植えている。都の尉、宗石、野生種。どの高年青も葉に白斑が入ったり虫に喰われたりしているが、出生の姿を見るのには都合がいい。今年の晩春、株の真中から伸び上がった若葉はよく締まってはきたが巻き葉はまだひろがりきらず、生花で云、ュυ一ち葉の形をしている。作例の立ち葉がその一枚である。先代は倉敷の山の中で自生している高生育の話をよくしていたが、今でも自生している。今回のいけばな流展にもその高年青の生花が出品されていたが、多数の、?ちから選び抜いた葉が使われていたので中々上品なものだった。高年ぽのいけ方には各流それぞれのいけ方があるが、いずれも実を中心にして、実囲い、風囲い、それに露受葉といった役目の葉があることに変わりはない。九紫の場合、突を前寄りにいけるので胴の葉先をひねって実の方に向けて露受葉にしている。枚数がふえて実が後寄りになると、真が露受葉になった灼ィする。当流でも地方によって好まれる花形があるが、初冬から色付く赤い実と、濃い常緑の葉を上品な姿にいけ上げることに変わりはない。6

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