テキスト2000
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には緑を豊かに使うことが必須条件となる。そしてそこに添えられる花は淡色、水も見せたい。この盛花でとくに気を使ったのは傷や変色がなく生き生きした葉の花材を見付けることだった。花材グラジオラスと葉黄花カラ!と葉羊歯の葉花器無色ガラス鉢剣山かくしとして乳白色ピl玉上の宝其の左側の大きい花器は高さ五十五句、口径十八句、底面の幅が三十句、かなり大きい。好きな花器なので床の間にかけた洋画の下に飾っている。先日和則が「花器だけではどうも、」といって横に花をそえてくれた。真赤なエピデンドラムは上にかかっている油絵ともよく合っている。そして淡青色の磁器の角鉢もいいとり合わせで敷板の上でよくまとまっている。飾り壷や飾り皿といけばなという組合せは別に珍しいものではないが、大抵の場合いけばなは小さくそえられているようである。だがこの作例を見ていると、飾り査や飾り皿にそえる花はシンプルな構成で大きくいけてみるのも良い方法であることがわかる。花材エピデンドラム飾りつける(一)〈4頁の花〉4

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