テキスト2000
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いろあいパイ皿に〈日頁の花〉ガーベラは春夏秋冬いつでも手に入る花なので季節との結びつきはない。だが赤色系、黄色系、白色系の各色に濃淡があるので配色を考えるのが楽しみな花材である。そして花の中心部が黒い品種は花弁の色相が際だってひき立つ。作例では、濃赤色、オレンジ色、そして花弁が細い朱色で縁どられた黄色のガーベラの三色を選んだ。この=一色のうち、濃赤色の花五輪を低く挿しておき、その上に黄色とオレンジ色の花をかぶせるようにいけると濃赤色は色が深まり、黄色とオレンジ色の花がより明かるい感じの色となる。そのガーベラの集まりには別種の白い花をとりムロわせたい。選んだのは鉄砲百合だが、しっかりした葉がこの盛花に水々しい生命感苧』与えている。そして左右に立ってガーベラを守ってやっているように見える。花器として使ったのは時々アップルパイやピlチパイを焼くのに使っているパイ皿である。私の家では食器が花器になったり、普段は花をいけている水盤に料理を盛りつけたりすることが多い。だがどの器も常に清潔に使っている。花材ガーベラ鉄砲百合花器陶製パイ皿11

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