テキスト2000
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あや太蘭オクロレウカワトソニア花器淡緑色ガラス鉢花菖蒲と太蘭、杜若と太蘭、という水辺や湿地を好む植物の二種挿に倣って太閥、オクロレウカの葉、ワトソニア三種を一株にいけてみた。田平も大きくなる品種であり、開花期真、副、胴に太蘭とオクロレウカの葉。副の沈みにはオクロレウカの葉だけを二枚挿しそえる。留にはワトソニアを使っている。花型行型三種挿め蒲科の植物なので、ワトソニアとオクロレウカは同じ菖葉はよく似た形の剣状葉だが三枚の葉は分解して組み変えずにそのまま使っている。六月に入ると、オクロレウカは花も咲きはじめる。時々作例をテキストに掲載している。菖蒲科の中ではには葉色も濃く、厚みもましてしっかりと立ち上がるのでいけていて大客気分の良い花材である。オクロレウカ葉三枚太蘭二本オクロレウカ葉三枚太蘭三本副の沈みオクロレウカ葉真枚副控ひ胴オクロレウカ葉三枚太蘭二本留ワトソニア葉三枚留の沈みワトソニア葉二枚控ワトソニア葉三枚花一本花一本闘の沈み向岡の沈み好きこそものの・・・:私がいけばなに惹かれるようになったのは、いい先代がいてくれたお蔭である。それまで、これほど完成度の高いいけばなのあることを知らなかった。感激して見ている私に、先代は「あんたもこの道に入つといで」と云ってくれた。幸いなことである。その言葉をいいことにして、私の勝手な時間に押しかけて稽古がはじまった。だが稽百の期間は大変短かく、あとは先代のいけばな展への出品作の手伝いと、自分の稽古場まわりで勉強してきた。立花などの大作の場合、花の後にまわって釘を打ったり、枝をさしのべたりしていると自然に色々なことが伝わってきて自分のものになる。それと人に教えるというのは自分にとって大変いいことなのである。教えるようになって始めて自分の知識や技術の未熟さに気付き、自分の教、える花に責任を持たなくてはならなくなる。そこから本当の勉強が始まるのである。私も教えはじめた頃の事を思い出すと居心地があまりよくないのだが、そうしてきてよかったと思っている。もっと完全にすべてを知ってから人様にお教えしょ、?というほど人生は長くない。周囲の人々より主止少先に立って一緒に勉強すればよい。国l7 主L

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