テキスト2000
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せいこおみくじならない「西湖柳」系の品種だと思う。枝の長いのは「大垂れ」とよぶ「六角柳」系の枝垂柳である。「柳に雪折れなし」というが枝垂柳は猫柳とちがって折れやすい。とくに太枝は携めがきかないので、はじめから湾曲した枝で、どこにどの枝を使うかよく見定めて校拒えにかからなければならない。細枝は携められはするが、やはり折れやすいので少しづっ大きな弧を描くように形付ける。又一種挿しではあまりにも寒々とした姿になるので、初冬からのその月に応じた花材を留側に用いてその場の雰囲気を作る。3頁の花〉この冬、二月になってもあまり冷えこまず、庭の南天の実は一月になってからやっと真赤に熟した。毎年初冬になると庭に飛んでくる小さな渡h鳥達に南天や千両の実は年が明けるまでに殆ど食べつくされてしまうのに、色付きがおそかったせいかまだそのまま残っている。小鳥達には気の毒な冬だが、色付きおくれた庭の南天をいけてみた。水仙も鉢植えだが一月の下旬に咲きはじめた。近くの六角堂の柳は御神畿を結びつけられて風にゆらいでいる。枝垂柳に水仙、南天の実。お正月によく使われるとり合わせだが、実暖冬続き八4

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