テキスト2000
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岬削珊瑚水木桃色海芋花型二種挿し行型花器かいらぎ柑水盤朝夕の冷、ぇ込みを感じはじめる頃から、珊瑚水木の木肌の赤色も深みを増してくる。本数を多く使って少し大型の副流しの形にして、留側の根締めに紅白の椿をあわせると、花展向きの生花として見ごたえのあるものにできる。作例にはん丞挺で楽しむ小型の生花として、7本の珊瑚本木に桃もも色いろか海い芋うの花2本、葉4枚を添えた。和則真の珊瑚水木は新聞紙を広げた長さにきっちり合わせて切っている。並品奴の稽古で新聞紙はよく活用される。広げた横巾が丁度、生花の真の長さとなるので、そこに水の中の長さを足して切ると頃あいの大きさの生花となる。水の中の長さを足さずに新聞紙の横巾丁度で切れば、いけあがりは少し小型の生花となる。ご{丞挺のいける場所にあわせて、少し小型の生花にしてみるのも、これからのいけばなのあり方として必要なことだと思う。桃色海芋は鉢植から切って使っている。珊瑚水木は水木科白玉の木属。シベリアから中国北東部に分布する。桃色海芋は里芋科海芋属で南アフリカ原産。同系色の濃淡の組みあわせに瑞々しい緑色が加わり、愛らしい美しさを感じる生花である。テキスト発刊から幼年・制号九六二年、昭和幻年日月に「テキスト」がはじまって、この月で制サとなる。犯年前、先代家元の日世専渓が初め、初年前から現家元の仙渓と素子の二人三脚で発行を続けてきた。過去の「テキスト」には流儀の歴史と、いけばなのメッセージがいっぱい詰まっている。今回も仰号から制口すまでを1冊にまとめて、国会図書館他に寄贈することにしている。今後も流儀の教本として内容充実を図りたい。合冊本(仰号ー制号)の講読申込は家元事務局まで。国l10

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