テキスト2000
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注持主9る。雪柳の紅葉コスモス和則花型二種挿し草型副流し花器煤竹竹峰同雪柳は春の白い花、夏の葉の緑、秋の紅葉と季節を追って表情を変え、いけばなによく使われる花材である。蓄積科下野属の落葉低示で、関東地方より西の日本列島、中国に分布している。公園などで大きく伸び広がる姿をよく見かけるが、本来は川岸の岩の割れ目に根をおろすので岩柳とも呼ばれる。大雨で川が増水していったん水没しても、濁流に根をさらわれることなく、水が引いた後に遅しく再生する。細長い葉としなやかな枝の姿はそんな環境に順応して生まれたものと考、えられる。雪柳の生花は、一種でいけるよりも季節の優しい草花と株分けにしたり作例のように混ぜ挿しにする方が雰囲気を出しやすい。紅葉する秋から晩秋にはコスモスや小菊、スプレー菊を整理して控の場所に覗かせたり、留とめと搾に水仙をと竹ぷめわせることが多い。枝は折れやすいので充分5

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