テキスト2000
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みずと〈き木賊羊歯龍謄花型、王株H行子株H真花器焼締め水盤木賊は大体中部地方以北の冷涼な地帯に自然分布している羊歯類だが、かなり古くから庭園に植栽されている。この他に水木賊というのがあり、これは水中に群生し、一本なりの木賊と違って、節目から多数の細枝がのび出る。いけばなに用いられるのは、この水木賊の方で、春の終る頃水の中から新しい茎が出て夏には深い緑で茎もかたまる。夏を越して秋になると枯れるが、庭の木賊は先枯するだけで冬を越す。作例の木賊も水不賊だが細枝はとり払っていけている。稽古用に売られている水木賊は作例のように形良く曲がっていない。その場合は無理に形をつけず、すんなりと真と副の形をとる。作例では留と控に庭の紅羊歯をそえた親しみゃすいとり合わせである。子株は配色を主にした白色と紫色の龍謄で真の花型である。5

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