テキスト1998
70/143

水の中行ω仰の水溜をしつらえている。私の家の露地の突き当たりにはmm角の正方形、内玄関の入口の左横には直径1mほどの大きい石臼、内玄関の中にはやはり幅1・5mで奥いずれも御影石でできているので溢れ出る水が清らかに見える。ここに一年中何か花を浮かべている。来客にはおmほどの細い露地を通ってきた所に浮かんでいる花が非常に鮮かな印象として残るらしい。時々工夫して露地奥の深い水溜の底に花を沈めてみることもある。黄水中花とい、qJものがあった。紙で作られていて下に小さな錘りがついている。ガラスのコップに水をいれてその中に沈めると花弁や葉が開いて不思議な美しさがあった。今でも売っているのだろうか。本当に水の中で咲く花もある。種き類はあまり多くなく花も小さいが金鳳花科金孟羅花藻が五月中旬に静岡県の柿田川で咲く。小さい白い花が水中カメラで清流に揺れるのをとらえたのをテレビで見たが地上の花とはちがった夢幻のような姿である。夏になるとガラス器に花を沈めていけることも多い。様々な草花の水の中での姿を想像しながらいけて心を潤おわせたい。夏は近い。自警被花器鈍色透明ガラス花瓶花材カーネーション三色おbん10

元のページ  ../index.html#70

このブックを見る