テキスト1998
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花によびさまされる感情〈表紙の花νサマl・スウィlトピl〈2頁の悲素子のいけた表紙の花を見ていると、何かいいことがあったときの嬉しいような気分になってくる。それは花が語りかけてくれているわけではなさそうである。私には未だに花の心がわかっていない。多分いけた人の気持が花を介して伝わってくるのだろう。この小品の主役は云うまでもなく少し変った色のガーベラである。そして助演は赤い細Uの花瓶、脇役がグリーン・ネックレスとベゴニアの葉である。演出家としてのいけ手の発想は、まずいいガーベラを見付けたという喜びからはじまる。主役を活かす助演者、脇役を選ぶのは成年凡の領域であり、このとり合わせに合った花型を適確にいけ上げるためにはしっかりした技術が必要である。そして出来上がったいけばなからは、いけた人の心が見る人に伝わってしまうことを忘れてはならない。花材ガーベラベゴニアの葉グリーン・ネックレス花器赤色紬細口花瓶スウィlトピlは初冬から出始める。年々花が大きく立派になった上に花柄がω畑ぐらいになったので花2

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