テキスト1998
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猫柳水仙花型二種挿副流し花器煤竹寸筒立ち枝の柳類の中で、いけていて面白いのは作例の猫柳や黒芽柳である。赤芽柳も以前は分かれ枝が多くて様々な形に枝を生かすことができたが、最近はスーパー赤芽と花屋がよんでいる一筋に育てたものが多くなってきている。作例に使ったのは日本、朝鮮、中国東北部の水辺に必ず生えている野性の猫柳である。切花用に栽培された赤芽柳や行李柳、小豆柳のような美しさはないが、様々な枝ぶりがあるので、それをどのように組み合わせていけょうかと考える楽しみがある。作例は大して変化のない副流しの花型だが、気偉に育った思いがけない枝一本を主役に立てれば早春の川辺の風情を、つつし出す良い花材となるのである。5 高lj

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