テキスト1998
135/143

もみしニうないかと、いけてみたのが表紙の作例である。テキストにはわかりやすいように無地の背景になっているが、実際には、私の家の長い路地の奥の黒板塀の前に飾るために作ったものである。娘のような感じの小輪種である。夜になると内玄関の明かりでポインセチアとカトレアが浮かび上がり、和蝋燭が人を迎、えるようにゆらめく。が、作例の赤いダリアを大きくした日本的、或は京都的で静かなクリスマス飾りなのかもしれない。花材ポインセチア花器日本には世界の方々の国から陶芸の勉強に来ている。この花瓶は信楽でメキシコの人が作ったものだそうで、友人の佐藤大使御夫妻から頂いた。表面の筋はきりこみで、はじけたように切口が開いている。他に文様がつけられていないし、地肌の色も明かるいので、花映りがいい。早速素fが使ってみるというので選んだのは今年最後のダリアと椴だった。ダリアはメキシコが原産地である。いけてみるとダリアとこのメキシコ人の作った花持とは何となくよく合メキシコの人がカトレアフィロデンドロン和蝋燭青竹結集で焼いた花瓶〈2頁の花〉ろしっているような気がする。ダリアにも多くの閑芸品種がある。作例に使った二種のダリアのうち赤い花弁で先が白い品種は毎年切花として充られている品種で、素朴な村中輪種(花径日jm叩)以上のダリアはあまり多くは売られていないような祝歌、内地にピンクの浮き出た映セ、大輪桔(花任mlお佃)のリドは左に挿したオレンジ色のダリアによく似た色の八重咲品種である。まだその上の超巨大輪種には、赤陽(朱色)、装苑(黄色地に赤の絞り)というのがある。花材ダリア二色椴(木虹豆)花器切裂文信楽焼花瓶3頁の花V京福寺の山内で楓の紅葉に阿まれ葉や、山道の杉に絡みついた蔦の照り葉の赤の方が私の心には印象が強ど残り、いつかいけてみようと頭の隅にそんなメモが幾つかしまいこまれている。丸葉の木の紅葉は、満作科の植物の中では最も美しく色付く。別名を紅満作というが満作属ではなく別種の丸葉の木属の落葉低木である。紅葉の記憶〈3 S野て育道っのかた傍たせらわいすですか円、に名と所まの紅っ葉たよ薄りのも紅、

元のページ  ../index.html#135

このブックを見る