テキスト1998
130/143

瀬津慶定先生桑原専慶流華老、前頭鞄会会長の瀬津慶定先生は、この九月で八卜八歳になられた。米寿である。先生の花道歴は七十年をこえている。正式に習いはじめたのは十六Jだということだが、お祖父さんが先生だったので、物心ついた頃から稽占させられたそ、つである。家元の稽百場に入門なさったのは昭和九年の一月、素子が一才と』一十日の頃のことである。それ以来ずっと先代の花業を補佐して下さってきた。その上素子や妹達は毎年夏休みには琵琶湖のほとりの先生のお宅に泊りがけで押しかけていたので叔父さんのような存在である。先代が亡くなってからはとくにそんな感じで、何かにつけて担談相手になって下さっている。その瀬津先生の米寿・花道七十年の御祝のいけばな展を社小の皆さんでなさった。上の立花はそのときのお作である。11

元のページ  ../index.html#130

このブックを見る