テキスト1998
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這dい柏伊や棋〈しんそなれ花型草型留流し花器灰白色利水盤這柏槙は伊吹と同じ櫓科柏槙属の低木で、海岸に自生している。強い海風に吹かれて上にのびることができないので地を這うように拡がって生長する。別名の磯馴はそのような性質を意味している。伊吹とちがって葉は鋭くとがり、地を這って育つので横枝で、そこから立ち上がる短い小枝に葉がつく。這柏槙の出生を生かす花型としては、真を低くとった留流しが最適だろ、っ。作例に使った這柏槙は海岸地帯の野生種ではなく、いけばな用に育てられた栽培種なので優しい形をしている。花型としては草の真の留流しといったところである。(磯馴)9

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