テキスト1997
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だ付かんば日本と較べて極端に人口の少ないスウェーデンは淋しいかもしれませんが、のびのびと暮らせそうです。花材岳樺、五葉松、有薬、板屋楓、ゼラニューム花器陶立花瓶砂漠に蘇る花(日頁下)顔は人、身体は獅子のスフィンクスは乾いた砂地で何千年も蹄まっています。花を捧げてもらったこともないようですし、水を飲んだような形跡もありません。でも大昔の壁画やパピルスに描かれているエジプトの神様には、ナイルの睡蓮やパピルスを花束にして捧げられています。今そのエジプトの古い宗教はすたれて、イスラムの国になっているそうです。供花されていないのは、そのせいかもしれません。でも犯逮は神像には花をという国民なのです。花材デルフゴ一ユ|ム、サボテン、枯縦の枚、マンザニ!タ花器線状文角瓶(竹内真三郎作)ベルナl・アルプス(口頁)スイスの首都ベルンの南に東西に連なるアルプスがベルナl−アルプスです。ジュネーブからこの山々の主峰マッタ|ホルンに行く車窓から眺めていると、いけばなに使ってみたいような良い枝振の木を沢山見かけます。梢の立ち枯れた針葉樹や農家の庭の林檎の木も一枝切らせてもらえないかなと、話し合っているうちにマッターホルンの麓の町につきます。雪を頂いた山容は水盛岡の世界とは違うかもしれませんが、花を手にした私達には魅力に満ちた向然に変わりはありません。17

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