テキスト1997
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−V それぞれロ月M日ニューヨークの街も、も、?すぐアドヴエント(待降節)の期間に入る頃だろう。今年のアドヴェントの第一日曜日は十一月三十日なので、その頃からクリスマスの飾りつけが始まるらし、。キリスト教国の大都市では夫々自慢の大きなクリスマスツリーが立てられるが、私が見た中で一番好きなのは、ワシントンのホワイトハウスのクリスマスツリーである。「花ふたり旅」の中にもとり入れたが広い芝生の中に、大統領夫人の点灯する大きなメインツリーを中心に合衆国日州の小さなツリーが円形に並べられる。夕方から人が集まり始めるが平日だとのんびり件んでいられる。日が傾き始める頃からがいい。広々していて背景の建物も目立たないので刻々と変わる夕焼空の色と、ツリlの屯飾の色が反応し合っているのを見ていると、すっかり暮れきるまでの一時間立ちつくしてしまう。その季節気温はけ5ぐらいなのだが。夜長〈表紙の悲夜、静かに燃える火を見つめている、それは心がやすらぐ時、人と温い心を分かち合える一と時である。西洋人は蝋燭の光で夕食をするのが好きらしい。とくに愛し合う二人2

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