テキスト1997
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弟おと切さり小こ坊dう下f面白い金削の花材である。多分園芸品種名だろうと思つが弟切草科の未央柳の仲間らしい。花を凡ていないのではっきりと云えないが美央柳の葉はいわゆる柳葉で、この弟切小坊主の葉よりも幅の狭い長桁円形である。植物の・釜削は中々党えにくいものである。例えば未央柳も本来ミオウヤナギと読む筈がいつの間にかピヨウ柳と発音するようになって美容柳と書かれたり、更に美女柳になったりしている。又江戸時代(てハ九四)に貝原益軒の著作した「花詩」には金総桃と批円かれているので、もしその頃の生花岡に金綜桃という肩書きがつけられていても、円黒の木版画では、それが現在私達が未央柳とよんでいるものかどうか、つながりがつかない。そのk地店名があり、花尾、園芸業者それぞれの特有の仇名のような名称まである。ところで作例の弟切小坊主の赤茶色の実はいけておくとほっと気が和むような可愛らしきである。この投入は床の間に飾れるほどの大きさにいけてみたが、弟切小坊主と結梗だけを小品としていけても親しみのもてそうな花材である。花材弟切小坊、−花器染付花瓶桔梗薄11

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