テキスト1996
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姫征木花器保竹寸筒花型副流し柾木は生け以や庭木によく使われている。花村としても伊吹や朝鮮棋と同様に一年中どこの花屋でも手に入るありふれた枝物である。姫柾木の他に貰色い斑の入った魅甲柾木もよく使われていて、魅甲征木よりも枝葉は大ぷりだが、いけ上がりは姫柾木の方が品が良い。姫柾木の中には校先が帯化しているものもあるが、これもいけ上がりの姿はよくない。初級の稽古ではい具、副、留で構成される三枝で行の花型をしっかり身につけ、そこから胴と控をつけ加えて行くのが基本的な教程である。作例は草の花型の副流しだが枝先が少し重いので右奥に内副を挿して物理的にも安定させている。使った姫征木は五本指りの一把で無駄の出ないよう考えて校取りすれば作例のような九体の生花ができる。5

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