テキスト1996
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花の名前アスチルベにとりあわせた半夏生は、七月初旬の半夏生の頃に花が咲くところからつけられた名前だというが「半化粧」と書かれていることもある。この刷物の別名を「片内草」とか「三円草」ともいうところから考えると、どうやら葉が半分だけ白くなる特徴をとらえての命名の方が早かったのではないだろうか。そう考えてみると、ハンゲショウという名川は「半化粧」の万が正しいのではないだろうか。「半夏生」は物識りが勿体ぶって当てた名前かもしれない植物の名前は一且つけられても、その由来が忘れられてしまうと、奇妙な胤に変って行くものである。半夏生は骸とくた草’h科の半夏生属の柄物で日本と朝鮮半山川、中国に分布しているが花村として少量だが栽培しているのは日本だけらしい。半夏生には独特の白斑が入っているのでどんな色の花とでも相性がいい。この頁の作例では淡色のアスチルベと、それより少し色の濃いヒンクで一重咲のスプレーカーネーションをとり合わせている全体に惚い感触の盛花だが、それぞれの花色はくっきり浮かび上がらせている。花村アスチルベ花器レl・カーネーション一重咲スプ半夏生(半化粧)灰背色紬足付水盤4

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