テキスト1996
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えにしだ花器花型留流し胡麻竹つ窓竹筒一一昨年の春、母が入院していた病院で、本当に美しい白花の佐佐秘を見た。二月に入院した頃には、ただ素直に締胞にのびた枝だな、とぐらいに思っていたのだが、四月の半ば過ぎ花が咲き始めると雪柳を凌ぐほどの見事な、というのか又異った美しきである。北目南仏で貰花の金雀枝の群生を見て、その輝くような明るい美しさにうっとりしたことはあったが白花の金雀枝は庭木として、あまり大切にされていないせいか、大して良い木を見たことがなかった。切花にして売られている金雀枝も花はあまり美しく咲いていない。花の咲いていないときの方が見映えが良いくらいである。おmほどの高さの金雀枝で上にのび上がった枝、横にすんなりとしたカーブを描く枝。よくこの姿を覚えておかなくてはと印象を掴んでおいたのだが、いざいけてみようと思うと中々印象通りの枝に出逢えない。来年はもっと出生に近い自然な金雀枝をと思ってい吻令。金雀枝6

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