テキスト1996
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スタイルにいけられた。だがこのステンレスの花瓶ではレストランの一輪挿の佑しさを感じきせるのかもしれない。もう少し手を加えたくなる。そこでロイヤルコペンハlゲンの藍絵の大皿にのせてみる。そして更にコペンハlゲンから海峡一つへだてたスエlデンのマルメで買った鯖麗な小石を加えてみる。これでどうやら満足できたようである。それは、この三輪のクレマチスに対する思い入れであり、その思い入れが、このテーブルを囲んだ人達の聞に優しく暖かな気持の輪を作り出す。物足りなきを感じる小品花には何かつけ加えたい。だが不適当なもの、そしてつけ加え過ぎるのもいけない。微笑を誘うような、上品で短い物語性がつけ加えられればそれだけでよいのである。花材向日英スノーボール斑入観葉植物花器黒色陶水盤飾布大判ハンカチーフ作例は花と水盤が主体でハンカチーフは、その引立役である。勿論、一体だけで充分ないけばななのだが、何かつけ加えてみたい〈3頁の花〉4

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