テキスト1996
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ムダバ初夏の色花材対ヂ的花器藍色練込水盤蔚の花色濃い牒脂色だがそう思い込んでいるせいかこの花の色、形を私は初夏の感じときめているようである。いけばなに使っている際脂色の前は花が淡紅紫色の日本の野前の栽培変種で、自然の野前の咲く少し前から花屋に出てくる。野生の野前は美しく咲いているが切るとすぐしおれてしまい、持って帰っても水揚げすることができない。栽培品種の前もあまり水揚げのよくない性質を残しているので、手早くいけたい花材である。作例では花の真白な大手強といけ合わせているが、前は白花とよく合う花材である。それと新緑の枝物花材、せ龍、ろ自しの木(通称・山梨又は銀葉)をとり合わせると季節の趣をくっきりと浮かび上がらせる花である。大手越は荊の季節に純白の花が咲いて若葉の色も水々しくて前には本当によくあ、っ。花器は藍色の土を白い陶土に練りこんだ染付のような感じの水盤だが、初夏を迎えると、白と藍のあっさりした涼しげな染付色の花器が、その真価を発揮する李節である。とくに水草に多用するよ、つになる。み副…えλL一家9

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