テキスト1996
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ざぜえそうあや的ばてい」ひめH蓮はす、河ニう骨はね、お沢もた潟か、太L画と、水辺の草花は宿根の多年草でも春に芽吹いて秋には枯れて休眠期に入る。そして大体五・六月頃から八月にかけて花が咲くので、いけばなとしては夏の花材である。水辺で生活する植物の種類は多いが、同一の科、属の植物でも陸生するものと水生種もある。水との関連の程度によって湿地生植物、挺水植物、水生植物の三種に分類されているのだが、いけばなによく使われる植物を上の図のよ、つに分けてみた。①沈水植物は根を水底の土におろして葉も水面より上には出ない水生植物で松まっ藻ι、蝦えび藻、穂咲の房藻等がある。池や沼のような静止水域だけでなく川にも生育する。②浮遊植物は水底の土に根をおろさず水面に浮かんでいる。布袋葵がその一例で、他にいけばなのあしらいとして薄も浮遊植物の一種である。③の浮葉植物は睡すい蓮れAで他にいけばな花材ではないが動業もこの仲間である。④挺水植物には、いけばなに使われるものが多く、根を水底の土の中にしっかりおろし、葉や花は水面より上に出る。水辺の植物ス、シペラス、出一枚、潟、声、料芭蕉等がいけばな花材としてよく使われる。桜島蒋は挺水帯でも陸上の湿地帯でも生育する。⑤水辺というと、池や川の岸や浅水溜まり、或は湿潤地も入ることになる。前述の花菖蒲のように挺水帯でなくても生育するものとして声や蒲も川や池の干上がった河原でも繁殖している。座禅草も林の中の湿地帯で繁殖するが同じ里芋科のカラl類も水溜まりに近い湿地に自生している。くので、いけばなの対称になり得あやめ科でも出器、花菖蒲より、もっと湿度の少ない場所で生育できるのが菖蒲である。以上いけばなによく使われる水生植物の水を必要とする度合いによって、或は水の利用の仕方によって分類してみたが、水生植物は草本だけでなく木本性の植物にも水辺、或は水の中で生育するものは多い。川柳は水流のすぐ近くの河原に生えているが、増水したときは樹高の半分ぐらいまで水につかっていヲ令。地球上の生命は海の中から発生したのだそうである。単細胞生物がだんだんど進化をとげ、植物も動物もついに陸上に進出する。陸に上がった植物は羊歯類から進化をはじめるが、花を咲かせ、種子パピルを作って世代を交替しながら繁殖を続ける被子植物になって行く。陸上で進化しはじめた動物の中には、鯨やオ腫ッ納トセ臓イのように水中生活に舞い戻って陸上動物と違った生活をはじめた種族がいる。植物の中にも同じようなのがいて、それが水生植物なのである。同じように水の中で生活する植物でも藻類は陸上に上がらず被子植物にはならなかった。一旦陸上生活を送ってから水に戻った高等植物は水の上で花が咲るわけで、それが杜若や蓮はす、河骨に水芭蕉なのである。はじめから水の中で生活して進化したものではないのだそうである。晴乳類が水中生活に戻るのは同じように脳で思考する私達人類にも理解できるが、植物の一部である水生植物類は一体どのような判断力を使って水中生活に逆戻りしたのだろうか。おそらく動物とは全く異なった感受性があるのだろう。そう思うと鵬かには扱えなくなる。I 一一一一一一」口柚一一一一一一一⑤陸生催物(i星測地)l去五&I蒲i量立若:」一一一一一一一一一」④挺水被物(半挺水帯)!戸f,U杜Yパ+Ti ':5ピa; フJレ,.,Jしスス④(挺水値物)8

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