テキスト1995
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萱草花型一種挿行型花器白色紬深鉢川町草は江戸時代からよく生花に用いられている百合科の賞菅属の多年草である。私の家の庭にも毎年今頃咲き始めるが花茎は葉株の中心から立ち上がるのではなく、葉株のすぐ横から出る。従っていけ方としてはアマリリスと同じよ、つに葉株の後に花株を立てなければならない。そしてまず花茎を立ててその前に葉株を挿すのである。葉株は原則として十枚ほどが一株になっている葉株から乱れた葉をとり除いて株ごと挿すことになっている。作例では真と副だけは葉株はそのように使った上で姿をととのえるための葉を一、二枚別にそえている。制は前万に出る葉だけしかいらないのではずした葉を出生の形に従って挿しそえる。留と控も問機な嫌いである。〈4頁〉河骨花型株分け一種挿花器淡緑色粕水盤河骨はあまり仲間の多くない防組や蓮の一族の水草である。水揚げがよくないので蓮と同じように茎の切口から酷酸鉛を注入し、茎にmlm番の針金を通して形をつけている。主株の構成は、真、見越、副、胴、総囲、留、控の七葉だが控には巻葉を用いている。そして花を真囲の位置に立てた。子株は真、副、胴、留に開葉。控に巻葉を使って花は真前にそえてみた。水物生花ではできるだけ広い水盤を使って主株と子株の聞をあける。八5頁〉5

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