テキスト1995
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第三種郵便物認可桑原専慶流いけばなテキスト却号1995年5月1日発行(毎月1回1日発行)桑原専慶流家元発行御ムカ影けい石Lを沈めると、澄んだ水の涼感咲きはじめ、咲きおわりの季節花材木島朱・白花器褐色軸水盤開花期聞の長い木瓜は晩秋の寒木瓜から、五月に入ってからも日当たりのよい山地には草木瓜の花が咲いている。切花の園芸栽培では、太枝を切りつめて、そこからのび出る細枝が縦慣に複雑に交差する関東明とよばれている木瓜がある。作例に用いたのがその種類で、主としていけ花展用に使われている。木瓜の魅力は、枝が自然に作り出す以外な屈曲と、花がふくよかで日もちのよい点だろう。太短かい枝から鋭く突き出る細伎に花が群がって咲く関東型の木瓜は調子の強きを求めるいけ花展にはうってつけの花木で、とくに春のいけ花展になくてはならない花材の一つである。晩咲きの木瓜が残っている頃には端午の節句の飾り付けが始まる。そこで花菖蒲をとり合わせてみたのだが、紅白の木瓜に薄紫色の花菖蒲は五月の明るく晴れ渡った空を感じきせるよ、つな配色である。水盤には水をなみなみと張るだけでもよいのだが拳ぐらいの大きさのが増幅されるようで、花菖蒲と木瓜というとり合わせに季節感が重なる。花はむ菖L,A蒲定価五OO円守

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