テキスト1995
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る。じ迩の紅葉とこの花の柔らかい此色とは秋の配色、そして構成の上から大変良いとり介わせである。七竃の校の固い線をリコリスの茎の来らかい線が森とその下草のような感じを与える。そして土のような色の花瓶の口を白い小鈎で区切ると上のリコリスと七竃の色が明るく浮かび上がってくる。秋花の材社社猪若はた花器青磁水盤花型副流し杜若の四季のうち、秋の姿が最も風情の盟かさを求められるいけ方である。凶苧咲陀のいれ若の花は春に蛤まり反を越して秋を迎、える。その下年間に杭み重ねられてきた変容の集大成が秋の姿で作例は中秋の花明。晩秋には枯葉をまじえる。〈5頁の花〉5

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