テキスト1994
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空仙昨年二階の手入れをした時、障子この床の間も何度か取材に使われている。いけ花の家一応という仕ギ柄、掛軸ではなく掛け花を飾ることが多い。今月は季節に合わせて今尾景年の「川町山」の軸を掛けて也部にデンドロビュlムをとり合わせた小品をおいてみた。定引一的な季節のとり合わせなら、深山に悼む杜鵠に合わせて七竃に笹百合というところだろうが、あまりにも型にはまり過ぎるのが面映ゆいので洋附を選んだのである。花材七竃デンドロビューム花器黒柑白斑文花瓶掛軸「社協」のはまっていた階段の上の面を下地窓に変えた。夜階段の電燈をつけてその前にいけ花を飾ると、逆光線をつけて花弁の薄いクレマチスの花は半透明に浮かび上がって色が冴えたように感じられる。このクレマチスは一鉢をそのまま根洗いしていけている。鉢植えのクレマチスは、蔓がからみ合って曲がりくねっている。切って使おうとすると蔓が折れることがあるので、根をよく洗って土をふるい落し、水でよく洗って水盤の中央に置いた剣山の上で安定させている。この水盤は淡い土色で縁が焦茶に彩A1尾最年市9

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