テキスト1994
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ライラックのよく育つのは冷涼で乾燥した地域なので、日本では北海道が適地らしく、札幌では五月末から六月初旬にかけて、甘い存りを漂わせて咲く。ライラックにもいくつか純矧があり、普通、ライラックとよばれていで、明治の中頃に札幌に梢えられてるのは学名をシリンガ・ブルガリス紫はしどいとよばれた。はしどいは円本に自生し花は内色である。ヨーロッハでは「リラの花咲く頃」が故も良い苧節と・五われ、人々に心から愛されている花だが、原産地は中近東で、抗生の貧困だったドイツやフランス等ヨーロッパの現在の中心部にライラックが入ってきたのは同世紀の中頃のことらしい。それからライラックにとり合わせた百合矧も、ヨーロッパで色とりどりな品穂のふえたのも四世紀に日本の百合が導入されてからなのである。作例に使った百合は、オリエンタル・ハイブリッド・マルコポ|ロという品目町名だが、オリエンタル・ハイブリッドとは、オリエント似産向から作り出された交雑種という意味で、もとになっている百合の品種は、日本の山百合、鹿の子百合、笹百合、乙女百合等である。日取近オランダから輸入されてよくいけられるようになった大輪の円いカサプランカ、ピンクのル・レ|プ、ライラック6

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