テキスト1994
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A1カラーも露地咲きの季節が近付いてくると、葉や茎のしっかりしたものが花屋に来るようになる。グリーンカラーも育て方によって仏炎琶の白い部分と緑色の部分のまじり方や花の長さに差があるらしい。作例のグリーンカラーは、向い仏炎琶の先端だけが鮮やかなグリーンで、いけ上がりがすっきりとしている。そして業が白しろは星しか海い芋と同じような白い斑点が入っていて、その爽やかな感じは初夏の生花に大変良い花材である。五月から六月にかけて、賞花のカ一フーも出始め、葉も同じように白い斑点が入っているが葉の黄ばみ方が早いのが欠点なので、作例に使ったグリーンカラーが葉付きで多量に出まわってほしい花材である。作例は副を花と巻葉で作り、胴の葉を大きく左に張り出させてやや変調な花型となっている。水面の広く見えるトルコブルーの花器を使った季節の求める涼しげな生花である。グリーンカラー花型行型花器瑠璃色軸耳付花器10

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