テキスト1994
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満作花型副流し花器褐色軸筒型花瓶満作はテレビドラマの題名にされたので一時その名前だけはよく知られるようになったものの、あまり見かけることのない木である。植物辞典には広く庭木として栽培されていると書かれているが京都の庭で満作の花を見たことがない。一輪の花を手にとってみると、あまり形の良い花とは思えないが、枝一面に咲き連らなった時の色は美しでかなりきつく携めることができて形は自由につけられる。だが枝が直線的で変化が乏しく左右に分かれた小枝は水平にひろがっているだけなのであまり変った花型は作れないが、素直な枝振を生かして、のびのびした副流しゃ留流しの美しい形ができる。作例は一種挿だが留に椿等緑葉の花材で花色を引き立ててもよい。i百’ν 生花の花材としては粘りが強いの6

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