テキスト1994
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ドラムに色の飛んで行く花の下を深い水底のような紫がかった青いガラスのボウルが支えている。この配色は二月の色彩である。もっと暖かく、四月になれば白いアマリリスの代りに黄色の大きな花と変えれば陽春の配色。花器も陶の厚手のものが良さそうである。花材アマリリス(白)アマルクリヌム(ピンク)ミリオクラダス花器洋杯型陶花瓶深い藍色の空にピンクと淡黄色の雲が浮かんでいる花器。のんびりした花型がよく似合いそうである。7マルクリヌムは勧版取科のアマリリスとクリヌム(浜木綿)を足したよ、つな名前である。配色の感覚は表紙と同系列で水々しく柔らかである。ミリオクラダスの下葉をとって、そのまま斜左上に向けて立たせた素直で航い骨のないいけ花である。花材チューリップ2色花器白磁ボウルチューリップは花弁が白に近いピンクと、それより少し濃いめの二色を使っている。日輪のうち叩輪は中央部にかためているが浮き沈みをはっきりきせて立体感を与えると外へ向く花がのびのびと感じられる。葉は花色を強めるのに適量を考えたい。〈2頁の花〉〈3頁の花〉3

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