テキスト1994
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菊七色挿三色下回色花器煤竹二重切筒花型二重切筒立ち昇りいけ上の口から垂体副流しにいけられた小菊は「慨し」という育て方で、生長の途中、踏み倒したりして地面に這った茎の先の方がのびるに従って上に向いて立ち上がったものである。昔の生花や立花では自分の庭でそんな菊を作っていたのだろう。葉並びも花の向きも見事に整った図が見られる。作例の下の口には普通に花屋で売られている栽培菊の切花を使っているが、もし曲げられるとしてもこれぐらいの花型でおさめて立ち昇らせればよい。配色としては上は黄を主に赤のまじった菊を使い、下はピンク系の大小で調子をとった。花材菊上11

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