テキスト1994
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第三縫郵便物認可桑原専向底流いけばなテキスト抗号1994年9月1日発行(毎月l回1日発行)桑原専慶流家元発行景気良く市内の土地が買い漁られ、何故あんな良い日本家屋が壊されて行くのかと訪っているうちに不長欠がやってきて空地になった教場の南側には雑草が生い繁リ始めた。雑草でも緑のある方が良い。春から晩秋までの問、四階にある教場の窓から見下ろすと配翫淑虫草や術科草、南向うのビルまでの聞の七、八十日が他にも色々な草で覆いつくされていたのだが、今年の春整地されて駐車場になってしまった。ちっとも面白くない風最である。作例の狗千草とグラジオラス。狗千草は空地で他人の予をかりず、自前で育ち上がった開拓者のような雑草。淡い紫色のグラジオラスはふくよかな茎に美しい色の花を咲かせ、葉は先端まで臨もなく青々しているが、この花の好みを知リつくした人の手で至れり尽くせりに育てられてきた。どちらが植物として優れているのかは問題にしなくてよい。開拓者と健康に育った令嬢のようなとり合わせに好感が持てるのである。ト仕をはっきりさせ、グラジオラスは先端の奮をとって華やかさを強調していけたい。花材グラジオラス花器灰色粕一層亜狗f革は余分な葉をとって般の存定価五OO円雑草狗F平

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